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フランスですでに実写化『シティーハンター』大ヒットした理由は?

フランスですでに実写化『シティーハンター』大ヒットした理由は?

フランスですでに実写化『シティーハンター』大ヒットした理由は?

皆さんは「シティーハンター」という作品をご存知でしょうか?ハードボイルドでありながらコメディ要素満載の作品で、累計発行部数は5000万部を超える大ヒット作です。そんな「シティーハンター」がフランスで実写化し、大ヒットを記録。今回は、実写化「シティーハンター」の大ヒットの理由や魅力について紹介していきます。

シティーハンターとは?

今回紹介する「シティーハンター」は、北条司原作のハードボイルドコメディ漫画です。原作者の北条司は、本作の他にも「キャッツ♡アイ」などの代表作を持っており、こちらも累計発行部数1800万部を超える大ヒット作です。

「シティーハンター」は1985年13号から1991年の50号にかけて「週刊少年ジャンプ」にて連載され一世を風靡しました。コミックス全35巻で累計発行部数が5000万部を突破しています。

あらすじ

冴羽獠(さえば りょう)は親友の槇村秀幸(まきむら ひでゆき)と共に、都会の悪を掃除するスイーパー。冴羽獠が無類の女好きもあったためか、請け負う事件や依頼は全てが女性絡み。女性のボディーガードや恋人を殺害された女性からの復習の依頼、麻薬組織の撲滅など、女性絡みならなんでも引き受けていた。

日々依頼をこなしていく2人だったが、ある日、槇村は麻薬シンジケート「ユニオン・テオーペ」の日本進出に巻き込まれ殺害されてしまう。そんな兄の復讐のため、槇村の妹である香(かおり)が冴羽獠のパートナー役を引き継ぎ、女性絡みの事件を解決していくのであった。

シティーハンターの魅力

本作はハードボイルドでありながら、下ネタを含むコメディ要素が満載の作品です。主人公の冴羽獠が美女を見た時の「もっこり」なんかは、特に有名です。普段はおチャラけたキャラが、真面目になると熱くなる展開、見たことありますよね。本作もコメディ要素が強い反面、許せないと思った悪党には躊躇せず拳銃を向ける主人公、そんなギャップも本作の魅力のひとつです。

シティーハンター実写化の反応

2017年の7月にフランスを駆け巡ったニュース「シティーハンターの実写化」。日本の漫画の実写化は年々多くなってきているものの、原作の仕上がりと比べてしまうと後味の悪いものが多い。そのため、実写化の情報が出た際のファンの反応はあまり良くなかったそうです。そして、映画化を手がけたのがフランスでコメディ映画のヒット作を作り続ける俳優・監督のフィリップ・ラショーでした。日本のポップカルチャーの対極にある作品を多く手がけている彼が映画化をするということに不安を感じたファンも少なくなかったと思います。

映画の評判

そして「ニッキー・ラルソンとキューピットの香水」というタイトルで2019年にフランスで公開された映画は、良い意味でファンの期待を裏切った結果になりました。フランスで2月6日から公開され、観客動員数は168人というヒットを記録。同年11月に日本で公開されたさいは、10日で動員数8万人以上、興行収入は1億を突破しています。ファンからも「原作愛を感じる作品」などと高評価を得ており、原作者の北条司からも太鼓判が押されています。

なぜフランスなのか?

ここで気になるのが、なぜ実写化がフランスでされたのかですよね。フランスでは19890〜90年代に子供向けテレビ「クラブ・ドロテ」でアニメ版シティーハンターを始めとした日本のアニメが放送されていました。そのため、このテレビを見て育った世代には「シティーハンター」のファンも含まれます。ドラゴンボール、キャプテン翼、シティーハンターが特に人気だそうで、監督・主演のフィリップ・ラショーも本作を心から愛す大ファンです。

ニッキー・ラルソン

フランスでは、シティーハンターが「ニッキー・ラルソン」というタイトルで放送され、冴羽獠がニッキー・ラルソン、香はローラという名前です。子供向け番組で放送されていたため、流血などの暴力的なシーンやお子様禁止用語などは、編集や吹き替えで別の表現に差し替えられていたそうです。フィリップ・ラショーも、ニッキー・ラルソンを「おバカさや不条理なおかしみという原作の魂が残った作品」と評しています。

原作者も太鼓判を押した出来栄え!

本作の原作者の北条司は、映画化の企画のオファーを受けた際は必ず目を通すと決めているそうです。本作の映画はフィリップ・ラショーの「原作にない物語の提案」を了承し、一部に修正を加えたそうです。フィリップのシナリオに好意的な評価を述べ、「これぞ、シティーハンター!」と太鼓判を押したそうです。

豪華声優陣の日本語吹き替え

本作の吹き替えを担当したのは山寺宏一 声優を始めとした豪華声優陣。2019年に公開されたアニメ映画「シティーハンター 新宿Private Eyes」にも出演している声優も登場します。

リョウ(ニッキー・ラーソン):山寺宏一

カオリ(ローラ・マルコーニ):沢城みゆき

パンチョ:浪川大輔

ジルベール・スキッピー:多田野曜平

ドミニク・ルテリエ:土師考也 など

最後に

今回は、フランスで実写化が大ヒットした「シティーハンター」について紹介しました。新作映画も予定されている「シティーハンター」ですが、まだ見ていない人はぜひこの機会に見てみてはいかがでしょうか。